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ゼロのモノづくりの主人公は新入社員だ!

ゼロのモノづくりの主人公は?

このグラフが、ある工場の各工程の生産能力を表しているとします。A工程は平均生産能力以上の実力があるので、実際フル稼働すれば仕掛け品が増え非効率になること、またA工程に力を入れるよりはD工程の能力改善に取り組まなければならないことは誰が見ても分かるでしょう。そしてこの工場の生産レベルは、D工程のレベルであることも一目瞭然です。しかし、この話が各作業者の能力となると少し話が違ってきます。まず工場のレベル(品質)がDさん(まだ入社したばかりの素人の社員)のレベルだということはなかなか理解しづらいです。また大多数の社員は優秀だから平均すればそこそこのレベルになると誤解しがちです。しかし、なぜそこに「平均」という概念を持ち込むのでしょうか。平均した作業者が仕事をするのではなく、低いレベルの人も独立して一つの作業を担うというとは、すなわち全体のレベルは「一番低い人」となるでしょうに。
ゼロのモノづくりは、この素人のDさんにモノづくりの本質が隠されていることを悟り、徹底してDさんの意見に耳を傾け、Dさんが働きやすい職場に改善していくことが大切です。工場の主人公は、他の誰でもない、新入社員なのです。